2013年7月29日月曜日

当院のアトピーの治し方5-小さな折鶴の物語ー

  少し年齢の行った方の治療のことをお話ししましょう。
その患者さんは十代の女性で、した。
全身が赤くて、かゆくてたまらない、最重症と呼ばれる
状態にありました。
高校に通学できなくなり、自宅で養生されてましたが
眠れない、食べられないで、ますます悪化して
とても痩せられていました。
お母さんもとてもご心配になり、付き添ってこられましたが
長いアトピー歴がおありで、いろいろ頑張ってできることは
なんでもして来ましたとのことでした。
ステロイドはかなり怖がっておられました。
ので最小限の使用で始めました
当院(その時は大学病院)での方針は
1心
2食
3漢方
4呼吸
5運動
の順に重視していますので、
心ー希望を強く持っていただくこと、眠れるようにする(眠剤使用)
食ーすでに玄米なども食べておられて、話はすぐに
   通じました。できてなかったのは、細かい油脂摂取の制限
   くらいでしたが、これは重要でした
漢方ー今の身体に合う漢方薬を飲んでいただきました
運動・呼吸ー家からできるだけ出て動いてもらうこと
         呼吸法を実践してもらうこととしました、
食事表はもちろん毎日しっかり書いていただきました
時々悪化はあっても全体にはじりじりと薄紙をはぐように
快方に向かいましたが、そんなあるとき
家にいて、ボーと暮らしていてはかえって治りにくいですよ
自分の興味が持てることで、楽しく一生懸命できることを
増やして実行して行きましょうといいましたら
彼女は折り紙をしますと言って、お家で折り紙をたくさん
作って気持ちをシャンとする時間を増やしました

アトピーがとてもよくなったある日、
”先生にあげる”と言ってとても小さな
折鶴をいただきました。
このちいさな鶴はとても折るのが難しい
とのことでいただいたのでした。
その後、体重もすっかり元にもどって
新たな高校に編入し、完治した身体で
楽しく学生生活を送られたのでした




        
   

2013年7月26日金曜日

甲田療法の青汁6-ーサルのdiet実験

  2009年の「サイエンス」誌に
20年にわたるサルの
Diet実験の結果の詳細が報告された

それによると
毎日すきなだけ餌を食べた38匹と
70%の量ですませた38匹の比較研究で
片方は半数がすでに死亡
他方は80%が生存
片方はガン、心血管系疾患、糖尿病
脳の萎縮などを有意に多く示し
他方は外見においても見違える若さを
示したと報告された

この結果はDietが疾患予防
長寿、アンチエイジングに
つながるとの認識を世界に
もたらすこととなり
多くの研究者がこぞって、その
科学的根拠を研究し始める
きっかけとなった

続く

上は満腹サルの代表的外観で毛なみ、肌の色つやが衰え、シワが増えている(29歳)































下は70%食べサルで、外観は精悍、毛並みは良く、きれいで、皮膚のたるみがなく若い(27歳)
 
 
左は満腹サルの萎縮脳、右は70%食べサルの脳で黒い実質が多く残る





2013年7月24日水曜日

甲田療法の青汁5

  話が甲田療法に戻りますが
甲田先生は西式医学の
西 勝造先生を手本としていますが
西先生の頃は
10歳年下の桜沢如一
(マドンナも実行するマクロビオティックの創始者)
33歳年上の石塚左玄といった
食事療法の大家たちが
明治元年(1868年)ごろから
続々と現れて、食事療法という
大きな分野を開拓しつつあった
と思われます
断食療法などは、
西洋医学からみれば
実に馬鹿げた、非科学的な代物と
長い間みなされていました
私も自分ではやってみたことも
ありません。
しかし、ここにきて、
これらの先人の足跡が
見直されようとしています
そのきっかけは
「サイエンス」という
世界的な科学誌に
掲載されたサルの実験に
始まるといって過言では
ありません

続く





2013年7月23日火曜日

水虫とちがうけどカビやんか2

  
 最近の暑さで汗をよくかき、
そのため増えている
カビの皮膚病には、
足の水虫や
前回の
体の癜風
(マラセチア・ファーファーというカビ)
のほかにも
カンジダというカビが
増えて生じるものもよく来院されます

カンジダは誰の腸管内にもいつもいる
カビですが、皮膚に汗をかく状態、
寝たきりの方や、動けない方の
布団やシーツに接したところに
赤くべったりとした湿った皮膚病として
みられます。
また爪が凸凹になり
爪の周囲が赤く盛り上がる場合も
あって、皮膚炎との見分けが
難しい場合もあります
皮膚や爪の一部を削りとり
ズーム青液で染めて
図のような
胞子のブドウの房のような
群生集団と仮性菌糸
の存在を証明する必要があります







2013年7月19日金曜日

”サルの惑星”へたどり着いた

  今日は駅前第2ビルで講演会をしました
大阪市立大学文化交流センター主催
”健康”を追う旅に出て”サルの惑星”にたどり着いた
という題名でしゃべってきました
聴衆は120名くらいで、良く耳を傾けてくださる
(独り合点かも?)ので
90分フルにしゃべってしまいました
当院健康3サルのもとになる
お話ですが、とりあえず今日は
そのおはなしの白眉になっております
スライドを皆様に供覧
いたして終わりとします
どんな意味があるのか?
またブログでそのうち説明しますね



 

2013年7月16日火曜日

信州に出かけて歌ってました!

 2年に一度全国から
選りすぐりの
男声合唱団が集まって、
一緒に500名位で
歌う祭典が開かれます
今年は信州諏訪湖のほとり
岡谷市のCANORA HALLにて
男たちが熱唱した
当院長も、練習もしてなかったのに
土曜の診察も
そこそこにすませて出発
1時半に医院をでたら
午後5時ごろには早や
上諏訪駅についた
夜 仲間にサル談義を
ひとくさり聞かせる
そのうらみか いびきがきつくて
一睡もできず、翌日
本番(当、滋賀男声50人のみで歌う重要場面)
名前だけ知っていた
ヴェルレーヌって人の詩なんかも
歌っちゃうととてもいいものに
思えるから不思議だ
夜打ち上げは
養蚕で有名な岡谷ですから
イナゴや蚕のサナギの
佃煮がでましたが
サルはコオロギが好物と
えらそうに言った手前
食べざるを得ないことにーーー案外うまい!






 

2013年7月12日金曜日

暑いのに講演頼まれてたな^

 
  暑いから、ゆったりと怠けていたいのですが
1週間後に講演しなければというのを
思い出した

大阪駅前第2ビル6Fに
大阪市立大学文化交流センターというのがある
https://www.connect.osaka-cu.ac.jp/openlectures/view/47

ここで来週のせっかくの休診日をつぶして
下手な話をすることになっています
今見てみると、変な題名で登録してしまったのが悔やまれますな
(どのみち、ご存じ当院の3サルで話をするわけですが)

2013年7月9日火曜日

水虫とちがうけどカビやんか!

  イヤー暑い、暑いというより熱いですね~!
こんなに暑くては、真昼間から皮膚科に行こうか?
なんて思わないでしょう。と思っているうちに
結構な数の患者さん方がお越しくださいます
こんなに暑いと汗をかいて困りますね。
汗をかいて増えてくる疾患が
癜風(デンプー)という
知られざるカビの皮膚病です
胸や背中などに、茶色や
赤色や褐色、時には白色の
斑点が広がってきて
少しかゆいこともあれば
かゆくないこともあります
疑うときは検査です
まったく切れないメス(存在意義あるの?)で
皮膚をけづりとり
青ズーム液をかけて
10分間染色してから
顕微鏡でみると」
癜風菌(マラセチア・ファーファー)の
特徴的な短い菌糸が多数
みられます。
比較的弱い
カビですので
抗真菌剤を広い目に
外用することで
早期に治りきることができます

甲田療法の青汁4

  このまずい青ドロを飲み続け、
玄米粉団子を食べ続けて1-2か月。
がりがりに痩せてきたので
私も我慢の限界に達してしまい
この生菜食・小食実験を中止した。
医院で知り合った周りの人々には
実践している
病気の方がたくさんおられて、
難病がよくなったという方にも何人も
出会ったが、
体が痩せて、冷えて体調を
くずしてえらい目にあった
という方にも出会った
先生の著作は多くあって、
その中に、
低カロリーの少食・断食は
とても細心の注意を払ってしなければ
身体への打撃がある
と詳しく書かれており、なまじっかに
行うことは禁止事項だ。
先生は食だけでなく、
背骨の矯正も重視したが
これら治療法の流れは、
明治に独特の健康法を
創設した西 勝造氏の
「西式医学」をベースに
したものであることも知った。

続く



2013年7月7日日曜日

甲田療法の青汁3

 
 靑野菜を、そのままミキサーにかけて
ドロドロしたのを我慢して飲む
(その名もも靑ドロという)
生玄米の粗挽き団子は
冷たく味もなく
まるで、原始人の食にもおとる
このおそろしい食をどれほど
続けただろうか?
今、記憶は定かではないが
1-2か月は実行したと
思う。
体重は急激に落ちてゆく
手足や体がとても冷たくなってゆく
顔から脂分が全くなくなって
かさかさぱりぱりの状態になる

今思い出せばこれは本当に
皮膚科医には良い体験・
勉強をさせてもらったものだ
これで、生野菜は冷えますよ
とか、顔の脂は食べ物で何とでも
なりますよとか、自信を持って
言えるようになった

続く



2013年7月2日火曜日

今日で開院2か月です;感謝!!

 
開院して2か月がたちました
早いものですね
おかげさまで
地域の方々に
来院していただき、
新たな患者さんとの出会いが
350人近くになりました
院長以下スタッフ8名で
誠心誠意頑張っています
今後ともどうぞよろしく
お願いいたします

健康3サルの仲間の
サルたちも
増えてきました